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「トラローム商人」

トラローム商人

「では、みなさん、長い間ご愛読ありがとうございました。さようなら」

……い、いや、残念ながら(?)、別にこのブログをやめるわけではない。
お盆休みと言うことで、今日の夜から実家に帰らねばならないのだ。
そこで、このブログも「夏期休暇」を取ることにします。まあ、2、3日後には帰ってくる予定です。

ということで、「置き土産」として、HPを更新しておきました。
わたしの代表作(?)「トラローム商人」を配信いたします。 →ホームページへ

ちなみに「自註自解」の方は更新していません。
別に時間がなかったワケではないのだが、
実はこの作品と、次作「ケッペル博士」、次々作「真田虫太郎探偵局」は、ほぼ同時期に描いたもので、3作品発表したのちに、「自註自解」はまとめて書こうと思う。
本来なら、漫画自体を3作品同時に発表するのが「スジ」なのかも知れないが、そんなことをしてしまったら、あっという間にHPに配信するべき「ネタ」が無くなってしまう。
と言うことで、これからも1か月に1作ずつ、もったいぶりながら(?)、「小出し」に発表させていただきます。

ところで、この「トラローム商人」は、今までの作品とは少々毛色が違うかも知れない。
これまでの「濃厚な」(?)作品を楽しんでくれていたファンにとっては、
「なんじゃこれ?」と、肩すかしを喰らって、ガッカリされてしまう恐れがある。
しかし実をいうと、これこそがわたしが本来描きたかった作品であり、本編以降、この手のギャグ漫画ばかりのオン・パレードになるのだ。

……と言うことで、これまでの作品のファンだったみなさん、
「長い間ご愛読ありがとうございました。さようなら」

売れる漫画の描き方

な、なんじゃ? このタイトルは?
そんな事が分かってたら、苦労することも無かったワケだが……。

現在、自分のHPに新作(…と言っても10年前の作品だが)を発表して、10日ほど経つ。
コメント欄に寄せられた「感想文」などを読む限り、けっこう評判がいい。
もちろん九割九分方、ただの「社交辞令」であることは分かっている。
まあ、素直に喜んでいればいいのだが、元来へそ曲がりなわたしは、あえて反論したい。
「こんなクソつまらん漫画、ウソでも褒めたりするべきではないぞ」

このブログには、漫画家のタマゴや、新人漫画家さんなども見に来てるかも知れない。
そういう人たちのためにも、やはりこの漫画は「悪い見本」であることを言っておく必要がある。
例えばわたしが、手塚治虫や、藤子不二雄や、鴨川つばめ(?)だったなら、
こんな漫画でも、どこかの雑誌に載ったかも知れない。
しかし、「ぺーぺーの新人漫画家」が、このような、一切の批判をかたくなに拒否するかのような、「老成」した漫画を、間違っても描いてはいけないのである。
この手の作品が、編集部を一番、困らせるのだ。
なぜなら、この漫画には、新人作家としての「のびしろ」が無いからなのである。

……では、新人漫画家としては、どのような作品が「受ける」のか?
実をいうと、「なんでもいい」のである。
今回のわたしの漫画のような「老成」したようなものでない限り、どんな漫画でも良い。
あとは、せっせと編集部に通えばいいのである。
自分の漫画が出来てようと、出来てなかろうと、自信作だろうと、失敗作だろうと、
とにかく毎日のように編集部に通うのである。
できれば「愛想笑い」のひとつやふたつは「習得」しておきたい。
そうすれば、いつの間にか「顔」と「名前」と「連絡先」を覚えてくれるだろう。
これが、「連載漫画家」になるための一番の近道である。
例えば、わたしは今回の作品「夏の残骸」を2か月ぐらいかけて描いたのだが、そんなことをしてる「ヒマ」があったなら、編集部に「愛想」を振りまきに行くべきだったのである。
…な、なんだか、ユメもチボウもないようなことを書いてるが、しかしこれは真実なのだ。
新人漫画家のみなさん、今すぐペンを捨てて、編集部へ出かけなさい。

……以上、ユメもチボウもなくなった中年男の「自虐ネタ」(?)でした。

夏の懺悔(ざんげ)

今月に入ってから、何度も何度も「予告編」を書き、引っぱるだけ引っぱって、
読者を大いに期待させた挙げ句のはて、結局「なんとも期待はずれな作品」をHPにアップいたしましたことを、お詫び申し上げます(?)。

実をいうと、この最新作「夏の残骸」は、例によってボツ作品なのである。
それも編集部に持ち込んで「ボツ」になったワケではない。
自分自身、「これじゃあ、不採用だな」と判断して、「お蔵入り」させた作品なのだ。
じゃあ、なぜわざわざ、そのような作品を今回アップしたかというと、個人的には好きな作品だからだ。ある意味、今まで配信した全作品中、一番好きな作品かも知れない。

と言うのは、自分の「素の部分」が、けっこう色濃く出ているからだと思う。
例えば、主人公の服装など、当時わたしが着ていたモノとそっくりだし、また、内容自体、わたしの実話に基づいている。
だからこそ、お気に入りの作品であり、また、同時に「恥ずかしい作品」でもある。
読み返すたびに、いろんなことを思い出して「正視に耐えられない」のだ。
しかしこのような「私小説的」な作品をいくら描いても、やはり漫画家としては「失格」である。結局、この作品を最後に、わたしはついにブチ切れて(?)、ぜんぜん違う作風へと変質する。
次回作より、その「ブチ切れ具合」を楽しみに、どうぞお待ちいただきたい。

ところで、どうして今回、こんなに配信までに時間が掛かったかというと、
実は、あるページを描き直そうかどうか悩んでいたからなのだ。
それは13ページの1コマ目である。
読んでいただいた方は、果たしてどう思ったのか分からないが、わたしとしては、あまりにも「変な絵」に思えるのだが、いかがだろうか?
実はこの絵は、当時、描いてる途中でインクをこぼしてしまい、仕方がないので黒く塗りつぶしたモノなのである。つまり、その当時の「苦肉の策」だったワケだ。
そこで今回、このコマを描き直そうと思いたったのだが、実は描けば描くほど、どんどんおかしくなってしまい、結局、「アホらしくなって」、初稿時のままで発表することにした。
(実はほんの少し、Photoshopで部分修正しましたが)

まあ、そういう経緯があったため、配信が遅れましたことを、ここにお詫び申し上げます。
もっとも「13ページのコマうんぬんと言うよりも、全ページ描き直した方が良かったんじゃない?」などという意見があるかも知れませんが。(……)