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続・ちばてつや賞の話

夏の華
▲拙著「夏の華」(第17回ちばてつや賞選外佳作)

この記事は、以前配信した「第19回ちばてつや賞を発表する」の続編である。
本来なら、その直後に、この続編をアップする予定だったのだが、いろいろとプライベートで忙しくなり、そのまま「お蔵入り」になってしまっていた。
しかし今回、他に配信するネタもないので、「お蔵出し」する事にしました。(^^;)

さて、前回にも書いたとおり、わたしは「第19回ちばてつや賞」の佳作受賞者である。
でも実はそれ以前、第17回にも「夏の華」という作品で「選外佳作」になっている。
(興味のある方は、どうぞお読みください→「夏の華」)
さらにさらに言うと、第18回にも「狐(きつね)」という作品を描いて応募している。しかし、まったく見向きもされずにボツになった。
(興味のある方は、どうぞお読みください…と言いたいところだが、実は現存していない。ボツを食らった帰り道、わんわん泣きながら、ビリビリに破って捨てたからだ!?)

とにかく、わたしはこの時期の「ちばてつや賞」の常連だったワケである。
当時の大賞受賞作や入選作品などは、なんどもなんども繰り返し熟読したものだ。
しかし、前回書いたように、これらの作品はすべて、Wikipediaの「ちばてつや賞」のページには、一切載せられていないのだ。

ちょっと自分の記憶を頼りに、当時の受賞作を思いつくまま列挙してみたい。
第17回(’90年前期)の大賞受賞作品は菅原雅雪「オホーツク物語」。
同じく第17回の佳作に、犬丸りん(「おじゃる丸」の作者)がいたように記憶している。
また第18回(’90年後期)の大賞受賞者はヒラマツ・ミノル(作品タイトルは失念)。
あと、ほぼ無名の作家かもしれないが、第18回の入選作に井上直樹「無限回廊」という作品があり、その画風がすごく好きだったのを覚えている。
(井上直樹氏はその後、第19回にも「SILENCE」という作品で佳作入賞している)

では、なぜこれらの作品が、現在Wikipediaに載っていないのか?

このWikipediaのデータの元々のソースは、ちばてつや氏のホームページにあった。
つまり、ホームページ内の「ちばてつや賞」のデータベース自体が間違っていたのだ。

実を言うと、わたしは20年近く前、このホームページ宛てにメールをした事がある。
「わたしの過去の栄光(?)の記録が、なぜ抜け落ちているのか!?」
……と、怒り狂いながら、思わず抗議文を送り付けたワケではない(笑)。
当時わたしは毎日のようにブログを書いており、そのネタ探しの一環として、ちょっと連絡をとってみたのである。

残念ながら、その時の「やりとり」は、もう残っていない。
しかし、ちばてつや氏のご子息であろう「千葉なにがし」なる人物に、真摯に対応していただいたのは覚えている。
彼によれば、モーニング編集部に問い合わせてみたものの、年代が古すぎて、資料も残ってないので分からない、というような回答だったと思う。

その後、わたしのクレームに恐れおののいて(?)、その「ちばてつや賞」のデータページは閉鎖されたのだが、Wikipediaの方はそのまま残されて、現在に至っている。
しかし、近い将来、このWikipediaのページも消されるかも知れない。
データとして信頼できないものを、ずっと残すワケにはいかないだろうからだ。

――と言うことで、わたしの「過去の栄光」は、こうして、記録されることもなく、このまま永遠に消えてなくなる運命なのである(……泣笑)。