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続・ちばてつや賞の話

夏の華
▲拙著「夏の華」(第17回ちばてつや賞選外佳作)

この記事は、以前配信した「第19回ちばてつや賞を発表する」の続編である。
本来なら、その直後に、この続編をアップする予定だったのだが、いろいろとプライベートで忙しくなり、そのまま「お蔵入り」になってしまっていた。
しかし今回、他に配信するネタもないので、「お蔵出し」する事にしました。(^^;)

さて、前回にも書いたとおり、わたしは「第19回ちばてつや賞」の佳作受賞者である。
でも実はそれ以前、第17回にも「夏の華」という作品で「選外佳作」になっている。
(興味のある方は、どうぞお読みください→「夏の華」)
さらにさらに言うと、第18回にも「狐(きつね)」という作品を描いて応募している。しかし、まったく見向きもされずにボツになった。
(興味のある方は、どうぞお読みください…と言いたいところだが、実は現存していない。ボツを食らった帰り道、わんわん泣きながら、ビリビリに破って捨てたからだ!?)

とにかく、わたしはこの時期の「ちばてつや賞」の常連だったワケである。
当時の大賞受賞作や入選作品などは、なんどもなんども繰り返し熟読したものだ。
しかし、前回書いたように、これらの作品はすべて、Wikipediaの「ちばてつや賞」のページには、一切載せられていないのだ。

ちょっと自分の記憶を頼りに、当時の受賞作を思いつくまま列挙してみたい。
第17回(’90年前期)の大賞受賞作品は菅原雅雪「オホーツク物語」。
同じく第17回の佳作に、犬丸りん(「おじゃる丸」の作者)がいたように記憶している。
また第18回(’90年後期)の大賞受賞者はヒラマツ・ミノル(作品タイトルは失念)。
あと、ほぼ無名の作家かもしれないが、第18回の入選作に井上直樹「無限回廊」という作品があり、その画風がすごく好きだったのを覚えている。
(井上直樹氏はその後、第19回にも「SILENCE」という作品で佳作入賞している)

では、なぜこれらの作品が、現在Wikipediaに載っていないのか?

このWikipediaのデータの元々のソースは、ちばてつや氏のホームページにあった。
つまり、ホームページ内の「ちばてつや賞」のデータベース自体が間違っていたのだ。

実を言うと、わたしは20年近く前、このホームページ宛てにメールをした事がある。
「わたしの過去の栄光(?)の記録が、なぜ抜け落ちているのか!?」
……と、怒り狂いながら、思わず抗議文を送り付けたワケではない(笑)。
当時わたしは毎日のようにブログを書いており、そのネタ探しの一環として、ちょっと連絡をとってみたのである。

残念ながら、その時の「やりとり」は、もう残っていない。
しかし、ちばてつや氏のご子息であろう「千葉なにがし」なる人物に、真摯に対応していただいたのは覚えている。
彼によれば、モーニング編集部に問い合わせてみたものの、年代が古すぎて、資料も残ってないので分からない、というような回答だったと思う。

その後、わたしのクレームに恐れおののいて(?)、その「ちばてつや賞」のデータページは閉鎖されたのだが、Wikipediaの方はそのまま残されて、現在に至っている。
しかし、近い将来、このWikipediaのページも消されるかも知れない。
データとして信頼できないものを、ずっと残すワケにはいかないだろうからだ。

――と言うことで、わたしの「過去の栄光」は、こうして、記録されることもなく、このまま永遠に消えてなくなる運命なのである(……泣笑)。

10ページだけ追加配信

漫画の進捗状況について、再度ご報告申し上げます。

前回の記事(7月23日付)で、予定が大幅に遅れていると書きましたが、その後どうなったかと言うと、実は1ページたりとも進んでおりません……(!!)。
また、その時の記事に「今現在、見開きページを描いている真っ最中です」と書いているのだが、まさにその見開きページを最後に、中断したままになっている。

では、いったい、この2か月間なにをしていたのか?

実を言うと、父親が亡くなったのである。
正直、このサイトでは、漫画に関する話だけを中心にして、あまり私事(わたくしごと)には触れないようにしてきたのだが、ちょっとだけ書かせていただきたい。

父親が亡くなって以降、わたしは毎週のように実家に帰っている。
毎週毎週、お坊さんがお経を上げにくるし、また、突然のことだったため、預金通帳の保管場所など、いろいろと「家探し(やさがし)」したりと、なにかと忙しいのだ。
もう精神的にも肉体的にも疲れ果てて、漫画を描く余力など残っていない。

しかし、まだこれから先も、納骨や相続等、するべきことが山のように存在する。
少なくとも、今年いっぱいは、ゆっくりと漫画を描く時間的余裕はないと思う。

……と言うことで、現状出来上がってるページ(10ページほど)を、とりあえず配信しようと考えた。次回の更新予定が、まったく未定のための「臨時措置」である。
まあ、「小出し」で「ちまちま」と発表するというのも、なんだか「もったいぶってる」みたいで、あまり良い気がしないのだが、まあ、しょーがない。
イヤイヤながら(?)配信する事とします。(→続きから読む)(→最初から読む

追伸:
前回の記事で書いた「見開き対応ビューワー」について。
なんとか自作のビューワーを見開き&レスポンシブ対応させたいと、いろいろと試行錯誤してたワケですが、まったく時間が取れないという事もあり、結局、断念しました。

仕方がないので、「既製品」でなにか良いものはないかと、いろいろググりまくった結果、「なんかいい感じのマンガビューア」なるサイトで無料配布していたので、試しにダウンロードしてみたところ、なんと、これが非常に使い勝手がいい!!
まさに文字どおり「なんかいい感じ」なのである。

いやぁ、こんなことなら、もっと早くコレを使っとけば良かったなぁ。
(前回、あんなに「自作する事」にこだわっておきながら、変わり身の早いわたし……)

第19回ちばてつや賞を発表する

ちばてつや賞作品集

上の画像は「第19回ちばてつや賞優秀作品集」(非売品)である。
正式な名称は「’91前期 第19回コミックオープン(ちばてつや賞一般部門)優秀作品集」というらしい。上の画像では見えないが、背表紙にそう記してある。
こんなに長ったらしい名前だったとは、今までまったく知らなかった。
もう20年以上、ずっと実家の押し入れに眠っていたのだが、今回このブログで発表しようと思い立ち、ゴールデンウィークで帰省した際に、持って帰ってきたのである。

それにしても、ビックリするくらい、手垢で汚れまくっている。
これは当時、わたしの周りの「漫画家の卵」や「売れない漫画家」たち(わたし自身を含む)によって、繰り返し繰り返し、回し読みされた結果である。

さて、こんな大昔の本を、わざわざ持ち出してきたのには、実は理由がある。

昨年、Kindleインディーズマンガストアにて、わたしは『幸福屋の主人・行商人』(¥0)という短編集を発表したのだが、それに対して、知人からクレーム(?)が来たのだ。
ちばてつや賞佳作って書いてあるけど、そんな事実、どこを探してもないぞ

Kindleストアで内容紹介する際に「平成3年ちばてつや賞佳作」云々…と宣伝文句を書いていたのだが、それに興味を持って、Wikipedia等でいろいろと調べてみたらしい。
しかしWikipediaの「ちばてつや賞」のページに、わたしの名前など存在しないのだ。

こうして、わたしは「経歴詐称」(!?)の疑いをかけられてしまった。
しかし、どうせ詐称するなら、せめて「大賞受賞」とか、大法螺を吹けばいいものを、なにが悲しゅうて「佳作」などと、中途半端な嘘をつかにゃいかんのだ。
わたしはそんな、謙虚で、つつましくて、奥ゆかしい人間ではない(笑)。

じゃあ、なぜWikipediaにわたしの名前がないのか?
ここで、ある「衝撃の事実」を発表しなければならない。(←ちょっと大袈裟?)
実は、Wikipediaの「ちばてつや賞」に載っている受賞者一覧はデタラメなのだ。

もちろん全部が全部、デタラメというワケではない。
少なくとも、わたしの知る限り、一般部門において、80年代末から90年代初頭にかけての数年間、一部が欠落していたり、受賞回がズレているものが多数存在する。
なぜわたしがこれらのことを知っているかというと、この当時、わたしは「ちばてつや賞」の常連だったからである。
い…いや、「常連」などと言うと、何度も受賞してるかのように勘違いされてしまう。
正確にいうと、応募しては落選するという事を繰り返していただけだ(笑)。

しかし、これらの事実を、いくらわたしが訴えても、誰も聞いてはくれないだろう。
単なる記憶違いじゃないかと言われるのがオチだし、物的証拠もない。
いや、ひとつだけ物的証拠がある。
それが、この「第19回ちばてつや賞優秀作品集」なのである。
(……ということで、ここでようやく、本題に入ります)

目次
ディスコミュニケーション

では、まず「目次」をご覧いただきたい。(画像をクリックすると拡大します)
大賞受賞作品は植芝理一「ディスコミュニケーション」である。
知らない人のために説明すると、植芝理一氏は、この受賞作で、アフタヌーン誌上にて長期連載することになる。また、その後の作品では、TVアニメ化されたものもある。
つまり、この「第19回ちばてつや賞」の同期のなかで、一番の出世頭なのである。
いや、もしかしたら、この同期のなかに、植芝氏以上に出世した人が、他にいるのかも知れないが、不勉強のため、わたしは知らない……。

幸福屋の旦那
桃源郷

ちなみに、巻末に掲載されているのが、拙作「幸福屋の主人」である。
しかし、なにかの手違いで、なぜかタイトルが「幸福屋の旦那」になっている。
また、目次には「幸福屋の主人」他1編とあるが、これはもう1作「桃源郷」という作品があったのだ。つまり2本合わせて、ようやく佳作をとれたってワケだ。……(^^;)

では、Wikipedia「ちばてつや賞」のページを、ちょっと閲覧してみたいと思う。
(以下、2022年5月8日現在のページを参照しながら話を進める)

さて、受賞者の一覧表があるが、そのなかに、上記の「第19回の受賞者たち」の名前は、いくら探しても、まったく見当たらない。
大賞受賞者の「植芝理一」の名前すら、どこにもない。
一応、その他の項目の中に「植芝理一が1991年に一般部門で何らかの賞を受賞している」と但し書きがされているのだが、「おいおい“何らかの賞”どころじゃねぇぞ、“大賞”だぞ」と、わたしは声を大にして言いたくなってしまう。

じゃあ、一覧表の方では、第19回の大賞受賞者は誰になっているのか?
該当の箇所を見ると、鍛冶明香(かじさやか) 「オアイヌシグル」と書いてある。
この作品に関しては、わたし自身、少しだけ記憶にある。
アイヌを主人公とした切り絵漫画だったように覚えている(うろ覚え)。
だが受賞回は、絶対に第19回ではない。第16回あたりではなかったか?(うろ覚え)

なんだか「うろ覚え」ばかりで恐縮だが、しかし、上記の「第19回の受賞者たち」に関しては、決して「うろ覚え」なんかじゃない、正真正銘の受賞者たちなのである。
と言うことで、彼ら(と自分)の「名誉」のため、名前をテキスト化することにした。
(目次の画像をOCRで変換し、さらに、一字一句「校閲」しました)

■’91前期 第19回コミックオープン ちばてつや賞一般部門
大賞
「ディスコミュニケーション」 植芝理一
準大賞
「サラダ・リンチ」 国原油田
入選
「一歩」他1編 小野 茂
「ボーリングに願いを」 せきやなおこ
準入選
「激震 地獄丸」 三浦文祥
「CRY FOR THE MOON」 ともきあや
「害吉爆死行」 伊達 丈
「メドベージの日記」 松村 悟
佳作
「黄昏」 山内 暢
「コンクリート鯨の季節」 おざわゆうじ
「佐無頼」 高塚俑作
「極悪非道教師物語」 松浦の~ぶ
「シティー・ノイズ」 ちかみいちろう
「激突! K大空手部」 宮地 徹
「エンツォ・フェラーリに捧ぐ」 杉浦和弥
「SILENCE」 井上直樹
「幸福屋の主人」他1編 多田基比古

さあ、これで永遠に「ちばてつや賞受賞者」として名が残るし、どこぞの知人から「いくら検索しても名前すらヒットしないじゃないか」と、クレームが来ることもない。
これからは堂々と「過去の栄光」にすがりながら生きていく事ができるぞ(?)。

いや、この受賞者のなかには、「ありがた迷惑」に感じる人もいるかも知れない。
若気の至りで漫画を描き、うっかり本名で発表してしまい、恥ずかしすぎて誰にも言えず、その後、数十年の歳月を経て、ようやく記憶から抹殺できた「黒歴史」を、どうして今更、わざわざ掘り起こされなきゃいけないのかと、「お叱り」を受けるかも知れない。

もし、そのような場合は、どうぞ、ご一報いただきたい。
すみやかに、画像の一部をモザイク化し、テキストは伏せ字処理させていただきます。
(い…いや、そんなことしたら、余計に「悪目立ち」しそうだけど……^^)

▶後編に続く「続・ちばてつや賞の話

「風姿奇伝」第0話

風姿奇伝

前回予告したとおり、新作「風姿奇伝」の第1話が完成いたしました。
どうぞ、お読み下さいませ。(→ホームページへ)

実を言うと、第1話というよりも、内容的には「第0話」と言うべきかも知れない。
つまり、まだ「エピソード・ゼロ」(序章)の段階なのだ。
主人公(世阿弥)すら、まだ登場していない。

ちなみに、上に掲げた人物は、もちろん世阿弥ではない。大森彦七である。
……へ? 知らない?
まあ「超有名人」とは言わないが、知ってる人は知っているのではなかろうか?「太平記」にも、彼を主人公にした一節が存在するし、また、歌舞伎の題材にもなっている。
でも、わたしの知る限り、漫画では、彼を扱ったものを見たことがない。
もしかすると、今回、わたしが初めて、彼を漫画化することになるのかも知れない。

さて、とりあえず配信したものの、やはり、あまりにも中途半端すぎる。
主人公も登場せずに、「第1話完成」というのも、なんだか厚かましい(?)。
ということで、本編を「第1話・前編」として、引き続き「後編」を描く予定である。
と言っても、実はまだ、ちゃんとネームすら出来上がっていないのだが……。
前にも書いたが、ほんと「見切り発車」の「自転車操業」状態なのである。

まあともかく、いつ完成するかは未定ですが、引き続き「後編」もお楽しみに。^^

とりあえず描いてみる

風姿奇伝1
▲次回作のラフ・ネームの一部。……て言うか、こいつ誰?

次回配信予定の「新作漫画」について、ご報告申し上げます。

昨年の11月に、世阿弥を主人公にした「伝奇もの」を、とりあえず構想中ですとか言いながら、本当に描く気があるのかどうか、まだ迷ってます…などと、なんとも「煮え切らない内容」の記事をアップしてましたが、それについての「続報」をお知らせします。

その後どうなったかと言うと、実は昨年末から、いきなり原稿を描きはじめている。
ついに「本気」になったか!…と言うと、別にそういうワケではない。
ただ単に、後先考えず「見切り発車」したに過ぎない。
そもそも、総ページ数が、一体何百ページぐらいになるのかも、まったく未定である。
にも関わらず、ネームを十数ページ描いただけで、原稿を描きはじめてしまったのだ。

「おいおい、いくらなんでも、ちょっと無計画すぎやしないか?」
……という声が聞こえてきそうだが、わたしもまったく同意見である(笑)。
以前にも書いたが、「長編歴史もの」など、まったく描いたことのないジャンルであるし、ほぼ確実に、中途で挫折するに決まっていると、わたしは信じて疑わない(?)。
では、なぜ描きはじめたのかと言うと、他になにもアイデアが浮かばないからだ

ともかく、このサイトで、最後に漫画を配信してから、もう7年にもなる。
このまま放置し続ければ、漫画に対する「画力」や「構成力」が劣化しかねない。
いや、もうすでに劣化している。「オレってこんなに下手糞だったっけ?」と、この数か月間、毎日のように絶望感に苛まれながら、必死で漫画を描いている。
いわば、この漫画は「リハビリ」みたいなものかも知れない。

……と言うことで、この「リハビリ漫画」、早ければ来月、遅くとも再来月中(4月中)には、とりあえず第1話を(十数ページだけだが…)配信するつもりでいます。

では、乞うご期待!

Kindleインディーズマンガでいくら稼げたか?

先日、Kindleから「分配金」に関するメールが届いた。
8月初頭に「Kindleインディーズマンガストア」にて、自作の漫画を無料公開したわけだが、それに対する「8月分の支払いのお知らせ」がメールされてきたのだ。

「無料で公開してるのに、金がもらえるのか?」
と、疑問に思う人もいるかも知れないので、一応その「からくり」を説明しておこう。
い、いや、とか言いながら、実はわたしもよく分かってないのだが……(笑)。

とにかく、金が有り余って困ってる(?)というKindle(Amazon)様が、「インディーズ無料マンガ基金」なるものを設立し、われわれのような「えせ漫画家」たちに金を恵んでくださるという、大変ありがたいシステムなのである。
詳しい計算方法は不明だが、ダウンロード数や閲覧ページ数などに応じて、作者に「分配金」が毎月、支払われる。ランキング上位者なら、月にウン十万円とか稼げるらしい。
なんという夢のような話だ。Kindle様、ありがとう。

……い、いや、残念だが、わたしは「ランキング上位者」ではない。
では、わたしを含む「ランキング圏外者たち」は、一体いくらぐらいもらえるのか?

色々と、他の人のブログ等を物色してみたのだが、今イチ、よく分からない。
そもそも、詳しい数字を公表するのはKDP(Kindle Direct Publishing)の規約違反であると言う人もいれば、堂々と自分のブログに公開してる人もいる。
しかも公開してる人は、数万円以上稼いだ「上位者」ばかりであり、わざわざ「下位者」が、恥をさらしてまで、わずかな金額を公表したような記事など、どこにも無い。

しょうがないので、わたし自身が、恥をさらそう(笑)。

ズバリ、8月分の支払いは1,613円 でした。\(^Д^)/

また、注文数(ダウンロード数)は、171件だった。(下図参照。クリックで拡大
つまりダウンロード1件につき、およそ10円という計算になる。

ダウンロード数の推移

……う~む。それにしても、なんとも「微妙」な金額である。
もう少し、もらえるかも…というような淡い期待は、見事に粉砕されてしまった。
どうせなら、いっそのこと、もっと少ないほうが「ブログネタ的」には面白かったような気もする。そういう意味では、どっちつかずで「中途半端」なのだ。

まあ、30年も前に描いた「ボツ作品」に対して、まさかの「原稿料」まで支払ってもらいながら、文句をいえた義理などないけれど……。^^

Kindle版 第2巻を公開しました

イーハトーヴの森表紙
イーハトーヴの森
多田基比古漫画館2

Kindle版
¥0
多田基比古 (著)

前回に引き続き、Kindleストアにおいて、漫画を無料公開しました。
どうぞ「タダ」ですので、どしどしダウンロードして下さいませ。

さて、恥ずかしながら告白するが、実は、重度のKindle病(?)にかかってしまった。
「なんじゃ、そりゃ?」と言われそうだが、毎日毎日、KDP(Kindle Direct Publishing)の管理画面を、一喜一憂しながら眺めるのが、わたしの日課になってしまったのだ。

「今日は3冊もダウンロードがあったぞ!」
「あーあ、今日は0冊か……」
等々、会社から帰ってすぐ、真っ先にMacを立ち上げ、自分の漫画のダウンロード数を確認し、ひとりモニターの前で「身悶える」のが、帰宅後のルーティーンとなっている。

詳しい数字に関しては、KDPの規約の関係で、あからさまには出来ないが、
(……とか言いながら、次回あたり、書いてしまいそうだけど)
正直言って、あきれるぐらいの「微々たる数字」である。
1か月前、第1巻を配信したばかりの時は、「新着」のリストに掲載されたこともあり、「それなり」のダウンロード数があったのだが、いまでは「雀の涙」程度である。
上に書いたように、最近は、1日に0~3冊ぐらいのダウンロード数しかない。

しかし、それでもわたしは、毎日、楽しくて仕方がない。
例えばこのサイトの1日の訪問者数は、10人にも満たない程度なのだが、しかし、そのうち、実際に漫画を読んでくれた人は何人なのか、今までは、まったく分からなかった。
うっかり間違ってやって来て、そのまま帰ってしまった訪問者も大勢いると思うからだ。
しかし、今回のKDPの管理画面にある数字は「ダウンロード数」なのである。
これは、わたしの漫画の実質的な「読者数」だと考えていい。
まあ「微々たる数字」であるが、その数を把握できただけでも、わたしは大満足なのだ。

さて、今回「第2巻」を公開したワケだが、これで再び「新着リスト」にも載るだろうし、わたしの「読者」も、ますます増えることになる。いやはや、楽しくて仕方がないぞ。
……い、いや、喜んでばかりいられない。実はひとつ、大きな問題がある。
実は、これでもう「撃つべき弾」が、早くも切れてしまったのだ。(……)

早急に「第3巻」を描かねばならないのだが、はてさて、一体いつになる事やら……。

Kindleインディーズマンガに投稿してみる

幸福屋の主人・行商人表紙
幸福屋の主人・行商人
多田基比古漫画館1

Kindle版
¥0
多田基比古 (著)

突然ですが、ふと思い立って、Kindleに自分の漫画を投稿してみた。
「Kindleインディーズマンガストア」なるサイトがあって、Amazonのアカウントさえあれば、誰でも投稿する事ができ、また、誰でも無料で読む事ができるらしい。

実はわたしは、このようなサイトが存在していた事自体、まったく知らなかった。
「なんて素晴らしいサイトなんだ。こういうのを、ワシは待ち望んでいたのだ」
……とばかりに、遅ればせながら、わたしも参戦させていただいた次第である。

そもそも、ずっと以前から、自分の漫画を電子書籍化したいと考えていた。
そして、出版するなら、やはり最大手のAmazon(Kindle)を抜きには考えられない。
しかし、以前までは(いや、今もか?)Amazonで電子書籍を出版する場合、いろいろな「制約」が存在していたのである。

まず「無料」で販売する事が許されない。
最低価格が「99円」であり、それより安くは設定できない仕組みだ。
まあ「期間限定で無料」みたいなことは出来るのだが、その場合「独占販売」(Amazonだけでしか手に入らない)にする必要がある。
しかし「独占販売」などしてしまったら、ウチのサイトを閉鎖せねばならない。
だいたい、自分のサイトで「タダ」で公開しておきながら、Amazonのサイトで金を取ったりした日にゃ、みんなから袋叩きにされるのがオチである。
いや、そもそも、わたしの漫画に「99円」の値打ちすら、あろうはずがない!(笑)
これらの理由で、わたしは電子書籍を出版することを、ずっとためらっていたのである。

しかし、「Kindleインディーズマンガ」では、それらの障害が全部クリアされている。
やはり「無料」っていうのが良い。
最大手の電子書籍販売サイトで、「無料販売」するなんて、一体どれだけの人がやって来るんだろう? 今からワクワクして仕方がない。
い…いや、もしも誰も来なかったらどうしよう?
……ま、まあ、とりあえず、近いうちに「結果報告」させていただきます。^^

「マンガ図書館Z」ってなんだ?

現在、「マンガ図書館Z」なるサイトで、わたしの漫画が配信されている。
サイトはコチラ→「マンガ図書館Z|幸福屋の主人」(追記:現在はリンク切れ)
……はて? いったい誰が、わざわざこんな「奇特」な事をしたんだろうか?

そもそも、まずわたしのサイトから、漫画をダウンロードする必要がある。さらにそれを、この「図書館」にアップロードしなければならない。結構、手間のかかる行為だ。
それだけの「労力」を惜しまず、わざわざアップロードする人なんぞ、
きっと、わたしの漫画の「熱狂的なマニア」(?)であるに違いない(笑)。

まあ、そういう意味で、嬉しくはあるんだけど、反面、ちょいと嫌な気分でもある。
と言うのも……

そもそも、なぜわたしに無断で、こんな事してるんだ?

別に「著作権がうんたら、かんたら」とか、言いたいワケではない。
だいたい、自分のサイトで「ただ」で公開しているワケだし、そうである以上、これらの作品が、知らない所に勝手に転載される事もありうると、基本的には認識している。
「……でも、せめてひと言、メールでもくれりゃいいのに……」
などと思うのは、わたしの自分勝手な「エゴ」なんだろうか?

ところで、現在わたしのサイトは、一部の漫画が閲覧できない状態になっている。
サーバ容量の都合で、そうなってしまってるのだが、そこで、全データを整理しなおし、極力容量を落とすことで、すべての漫画を閲覧できるようにしたいと考えている。
(といっても、面倒臭くて、ちっとも進んでないんだけど……)

それを考えるなら、この「別サイトにアップする」という方法は、完全に盲点だった。
「これなら容量を気にせず配信できますぜ。旦那」
…と、このアップロード主は、わたしに示唆してくれたのかも知れない。
なんて親切な人なんだろう。さすが、わたしの「マニア」だけの事はある(笑)。
でも、それならそうと、ひと言メールでもくれりゃいいのに……(←まだ言ってる)

さて、この「マンガ図書館Z」について、ひと通りサイト内を巡回してみた。
「読者は、懐かしい名作マンガを無料で全巻読むことができます。」
「作者は、絶版になった作品から、再び収益や感想を得ることができます。」
…というのが、このサイトの主旨のようだ。
わたしの漫画は、絶版どころか、単行本にすらなったことはないんだけど、そういうアマチュア作家からの作品投稿にも対応しているとの事らしい。

……え? な、なに?「収益を得ることができます」だと?
どうやら「権利者手続き」をすることで広告収入がもらえるらしいのだ。
はて? 広告収入っていくらぐらいなんだろう?
現在「幸福屋の主人」のページの閲覧数が「286」になってるんだが(3月6日現在)、これって「286円」ってことなんだろうか? …それとも28.6円かな?

いや、それよりも、閲覧数「286」という数字自体が、わたしには衝撃的である。
これは、実は、ウチのサイトの半年間の訪問者数に匹敵する。
いったい、このデータがいつアップロードされたのか分からないが、もし最近のことだとすれば、さすが「大手の漫画サイト」である。いや、「大手」かどうかは知らないけど、ウチのような細々とやってる「零細漫画サイト」とは比べ物にならない。

実際のところ、自分の作品をウェブ上で(恥をしのんで?)公開する以上、少しでも多くの人に読んでもらいたいという気持ちはある。
そういう意味では、今回アップロードしてくれた方には感謝すべきなのかも知れない。
……でも、せめてメールぐらい……。い、いや、もう言うまい(笑)。

10周年記念漫画

追憶荘の部屋

▲クリックすると漫画ページへ移動します。

ブログ開設以来、今月でちょうど10周年を迎えることが出来ました。
これも、ひとえに読者のみなさまの支援とご指導の賜物と、深く感謝しております。
あらためて、みなさまに厚く御礼申し上げます。

……とか言いながら、昨年などはブログを1本しか書いていない。
真面目に書いてたのは最初の1年ぐらいで、しかも、その時の記事はほとんど削除してしまったため、現在の「総エントリー数」は、50にも満たなかったりする。(……)

ま、まあ、数はどうあれ、とにかく10周年なのだ。
と言うことで、久しぶりに「老骨」にムチ打って、「10周年記念特別作品」を描き下ろしました。どうぞ、お読みくださいませ。

10周年記念漫画「追憶荘の部屋」

※ちなみに旧作はコチラ→「追憶の部屋